UAE / イスラム教について−その2
掲載日時:2002年04月23日
情報提供:株式会社ユー・ティ・アイ・ジャパン
今回も前回に引き続き、イスラム教の聖典=コーランの教えの基本となっている “5柱 − 信仰、礼拝、喜捨、ラマダン、巡礼”、その2つ目の教え『礼拝』について、ご案内致します。
2. 礼拝 (サラ―ト)
夜明け(ファジュル)、昼過ぎ(ズフル)、午後(アスル)、日没(マグリブ)、夜半(イシャ―)の1日計5回行われる礼拝。
新聞紙上に毎日正確な時間が掲載され、その時間になると各モスクからお祈りに来るよう、アザ―ンという呼びかけが流れます。
昔はモスク内のミナレットという塔に導師が上がり、直接肉声で呼びかけていましたが、最近ではスピーカーを通じたものになっています。それでもあくまでも録音テープでは無く実際の肉声のため、途中でむせたり声が裏返ってしまったりする時があり、聞いていて思わずずっこけることも。上手なアザ―ンはまるで日本の演歌のようです。思わずほれぼれとするようなこぶしで朗々と流れるので、特に夜明けの静かな時に聞くとイスラム教徒でなくても厳粛な気持ちになります。
とは言え、たまに聞く分にはよいのですが、モスクのすぐそばに住むと毎日夜明け前にたたき起こされることを覚悟しなくてはなりません。ただ、ドバイは半径500メートル以内にモスクが最低一つはあると言われていますので、アザ―ンが全く聞こえないエリアというのはまずないでしょう。
耳を済ませば必ずどこからか聞こえてくるアザ―ン、これがイスラムの国にいる証拠と言えるのではないでしょうか。
ちなみにショッピングモールの中でもBGMが急に途切れてアザ―ンが流れます。外出中にもお祈りができるようにモールや、病院、空港などのほとんどの公共施設には、お祈りをする専用の部屋(もちろん男女別)があるのです。
イスラム圏を旅行した際に飛行機のスクリーン上やホテルの室内に矢印が出ているのを見たことはありませんか? どこにいてもお祈りができるように、メッカの方向を表す矢印なのです。
偶像崇拝を禁じるイスラム教モスク内は、他宗教の教会のように神の像や絵画などはなく、そのかわり草花や幾何学模様、とても美しい書体で書かれたコーランの一節などで飾られています。
この書体にはいろいろなスタイルがあり、どれもとても美しくぱっと見た限りには『字』ではなく、デザインとしか見えないようなものもあります。
そして一角にあるミフラーブというくぼみ。メッカの方向を示すもので、これに向かってお祈りをします。
ところで、お祈りをする前に彼らは水で身を清めますが、もし水がない場所でお祈りをしなくてはならなくなった場合、どうやって身を清めるのでしょう?
アラブといえば砂漠。べドウイン(今はほとんど街に定住していますが)といえば砂漠。
そうです、水のかわりに砂で身を清めるのだそうです。
上記で説明をしたモスク、イスラム教徒以外でも内部を見学できる国はありますが、ここドバイは基本的にイスラム教徒のみしかモスクに入る事ができません。
観光コースによく組み込まれ、ドバイで最も美しいとされるジュメイラモスクも、原則的にはイスラム教徒のみが入る事ができます。
ただし、毎週木曜日と日曜日、イスラム教の理解を目的に1時間ほどの見学ツアーがあります。(要予約、5才以下の子供は不可)
男女ともに、夏の暑い時でも肌を隠した服装が求められ(ランニングに短パン等の服装では入る事ができません)、特に女性はスカーフで髪を隠した上での参加となります。
というと、堅苦しい印象を受けるかもしれませんが、現地のアラブ人が先導するこの見学ツアーは、礼拝前の身の清め方からお祈りの仕方まで、実際に動作を交えて説明してくれ、最後に車座になり質問に答えてくれるという、なかなか興味深いものです。おまけにカメラを持ちこんでの写真撮影も許可されています。
イスラム教の理解が目的なのでツアー参加は無料ですし、女性でも参加出来るので、イスラムに興味のある方には面白いかもしれません。
また、当然ながらこのツアーは英語のみでの説明となりますが、モスクの内部を見ることができ、お祈りの仕方などもアラブ人が動作を交えて実際にやってくれますので、少々言葉に不安があっても問題ないでしょう。
= = つ づ く = =
2. 礼拝 (サラ―ト)
夜明け(ファジュル)、昼過ぎ(ズフル)、午後(アスル)、日没(マグリブ)、夜半(イシャ―)の1日計5回行われる礼拝。
新聞紙上に毎日正確な時間が掲載され、その時間になると各モスクからお祈りに来るよう、アザ―ンという呼びかけが流れます。
昔はモスク内のミナレットという塔に導師が上がり、直接肉声で呼びかけていましたが、最近ではスピーカーを通じたものになっています。それでもあくまでも録音テープでは無く実際の肉声のため、途中でむせたり声が裏返ってしまったりする時があり、聞いていて思わずずっこけることも。上手なアザ―ンはまるで日本の演歌のようです。思わずほれぼれとするようなこぶしで朗々と流れるので、特に夜明けの静かな時に聞くとイスラム教徒でなくても厳粛な気持ちになります。
とは言え、たまに聞く分にはよいのですが、モスクのすぐそばに住むと毎日夜明け前にたたき起こされることを覚悟しなくてはなりません。ただ、ドバイは半径500メートル以内にモスクが最低一つはあると言われていますので、アザ―ンが全く聞こえないエリアというのはまずないでしょう。
耳を済ませば必ずどこからか聞こえてくるアザ―ン、これがイスラムの国にいる証拠と言えるのではないでしょうか。
ちなみにショッピングモールの中でもBGMが急に途切れてアザ―ンが流れます。外出中にもお祈りができるようにモールや、病院、空港などのほとんどの公共施設には、お祈りをする専用の部屋(もちろん男女別)があるのです。
イスラム圏を旅行した際に飛行機のスクリーン上やホテルの室内に矢印が出ているのを見たことはありませんか? どこにいてもお祈りができるように、メッカの方向を表す矢印なのです。
偶像崇拝を禁じるイスラム教モスク内は、他宗教の教会のように神の像や絵画などはなく、そのかわり草花や幾何学模様、とても美しい書体で書かれたコーランの一節などで飾られています。
この書体にはいろいろなスタイルがあり、どれもとても美しくぱっと見た限りには『字』ではなく、デザインとしか見えないようなものもあります。
そして一角にあるミフラーブというくぼみ。メッカの方向を示すもので、これに向かってお祈りをします。
ところで、お祈りをする前に彼らは水で身を清めますが、もし水がない場所でお祈りをしなくてはならなくなった場合、どうやって身を清めるのでしょう?
アラブといえば砂漠。べドウイン(今はほとんど街に定住していますが)といえば砂漠。
そうです、水のかわりに砂で身を清めるのだそうです。
上記で説明をしたモスク、イスラム教徒以外でも内部を見学できる国はありますが、ここドバイは基本的にイスラム教徒のみしかモスクに入る事ができません。
観光コースによく組み込まれ、ドバイで最も美しいとされるジュメイラモスクも、原則的にはイスラム教徒のみが入る事ができます。
ただし、毎週木曜日と日曜日、イスラム教の理解を目的に1時間ほどの見学ツアーがあります。(要予約、5才以下の子供は不可)
男女ともに、夏の暑い時でも肌を隠した服装が求められ(ランニングに短パン等の服装では入る事ができません)、特に女性はスカーフで髪を隠した上での参加となります。
というと、堅苦しい印象を受けるかもしれませんが、現地のアラブ人が先導するこの見学ツアーは、礼拝前の身の清め方からお祈りの仕方まで、実際に動作を交えて説明してくれ、最後に車座になり質問に答えてくれるという、なかなか興味深いものです。おまけにカメラを持ちこんでの写真撮影も許可されています。
イスラム教の理解が目的なのでツアー参加は無料ですし、女性でも参加出来るので、イスラムに興味のある方には面白いかもしれません。
また、当然ながらこのツアーは英語のみでの説明となりますが、モスクの内部を見ることができ、お祈りの仕方などもアラブ人が動作を交えて実際にやってくれますので、少々言葉に不安があっても問題ないでしょう。
= = つ づ く = =
- ●外務省提供
- ●観光庁提供
- ●厚生労働省 検疫所情報
- ●国土交通省航空局 提供